Drywall

DryWall
ドライウォール工法の優れた性能・ドラマティックな空間
アメリカの多くの住宅に取り入れられているドライウォール工法。
弊社の作品・デザインには絶対に欠かす事の出来ない工法であり、長年に亘り採用し続けております。
特殊な技術により一枚の壁及び天井とし、さらにそれら壁・天井を一体化させることで強固なものとします。「耐震」・「防耐火」・「遮音」・「気密」・「調湿」など、種々の性能面において優れた力を発揮し、安心安全そして常に快適で健康的な居住空間を創り出します。
デザイン面においても、直線はもちろん曲線や曲面などにも柔軟に対応でき、デザインの可能性が大きく広がります。
独特の質感を持ち高級感がある中にも、やわらかな感じであたたかみがあり、海外の映画やドラマさながらの美しい空間を演出します。
1 ドライウォール工法とは
ビニールクロス(壁紙)や珪藻土などといった内装仕上げのことと勘違いされることがあります。
ドライウォール工法とは、それら仕上げの前の内部壁・天井などの下地処理のことを言います。使用する石膏ボードの種類や張り方、目地処理など、根本的に異なるものになります。
石膏ボードと石膏ボードのつなぎ目に専用のパテ・紙テープを、オートマティックテーパー(バズーカ)と呼ばれる特殊な機械や各種工具を用いて、高精度の処理を行っていきます。

全ての箇所に処理を行うことで、一枚の壁・天井を造り出し、さらには壁・天井を一体構造とします。
2 優れた性能
ボードとボードのつなぎ目・出隅・入隅部 全てに処理を行うことで、壁・天井が一体構造となり隙間がなくなります。
それらの処理のおかげで、室内の「気密」や「遮音」に効果を発揮します。
冷暖房の効率を上げ、ランニングコストの削減につながります。
仕上げに水性ペイントや珪藻土などを使用することで、壁・天井に「調湿効果」が得られ、健康的な室内環境をつくり出します。
室内で火災発生の非常時に、火が隙間から壁内へ入り込むのに時間がかかるため、他室への延焼を遅らせます。その間に安全に避難する時間を確保します。又、ビニールクロスと違い燃焼した際に有害なガスを発生しません。
処理されたつなぎ目部分などは、処理されていない部分よりも強度が非常に高くなります。地震などに対して抜群の抵抗力を持ち、優れた「耐震性」を発揮します。
3 仕上げ
「1.ドライウォール工法とは?」で記しましたとおり、下地処理のことですので、どのような仕上げ(水性ペイント・珪藻土・ビニールクロス・紙クロス・板張り など)でも、コーディネート可能です。
 ですが、「イニシャルコスト」・「メンテナンス方法」や「メンテナンスに掛かる費用・時間」・「室内の雰囲気」・「室内環境」などを考慮する必要があります。
 弊社ではこれらを考慮した結果、「水性ペイント」による仕上げをお勧めしております。
4 補修(メンテナンス)
ドライウォールの補修(メンテナンス)は、専門業者に依頼せずとも行えます。小さな傷や汚れなどは少量の塗料をローラーや刷毛で塗ることにより、素人でも簡単に補修することが可能です。(仕上げに水性ペイントを使用した場合)
ペイントで消えない傷の場合は、ホームセンターで市販されているパテで簡単な処理を行うことで補修が可能です。
ビニールクロスのように、数年後に使用した型番がなくなってしまうような心配がありません。又、少しの傷で壁一面又は、部屋全体の張り替えをする必要がない為、大量にゴミが発生することがありません。
リモデリングやイメージチェンジを行う際にも大掛かりな工事とならず、柔軟な対応が可能です。
弊社では、お引渡し前に「ドライウォール講習」を行っております。
傷の直し方やペンキの塗り方・使用する道具や材料などについて、職人の意見やアドバイスを直接お聞きいただけます。
又、ご家族の皆様には職人の指導のもと、実際に補修体験をしていただいております。ドライウォールのメンテナンス性の良さを実感でき、汚れや傷にたいしての不安や心配を解消していただけるかと思います。
講習とは謳っておりますが、雑談を交えながら和気藹々とした雰囲気で毎回行っております。
5 デザイン性
ドライウォールは壁・天井の強度はもちろん各所に非常に優れた力を発揮する為、想像を超える様々な形や空間を作り出すことができます。
弊社ではドライウォールの利点を最大限に活かし、
「ドライウォール」+「アート」=「ドライウォールアート」とよばれる芸術性の高いデザインをご提案致しております。
6 ドライウォーラー
正しいドライウォール工法を行うには、ドライウォーラー(ドライウォールを熟知した専門の技術者)の熟練技術が必要不可欠です。
ドライウォーラーは、構造躯体の状況、石膏ボードの下地・石膏ボードの張り方、留めるビスの長さ・間隔・締め方などに細心の注意を払います。種々の性能を引き出すために欠かせない重要なことだからです。
さらには照明器具や窓から入った光の当たり方・光の強さによってパテの厚みや削り方を変えるなど、素人では解り得ない部分にまで気を配った施工を行います。
このような施工は、知識と経験、そして何よりプライドを持った本物のドライウォーラーでないと出来ないことです。
7 ドライウォールは割れない
最近では、「ドライウォールはひび割れない」といった説明を目にし耳にするようになりましたが、正確には「ひび割れにくい」が正しい表現ではないかと思います。ですので、全くひび割れが起きないとは言い切れません。
木材(構造材)の乾燥収縮や集中的に荷重がかかる場所など、時として微細なひび割れが生じる場合があります。
しかしながら、ここで言うひび割れとはヘアークラック(髪の毛程度の細い亀裂)と呼ばれる微細なもので、明らかに簡単な補修のみで済むものです。
このような微細なものは、一度補修することで同じ箇所でのひび割れが誘発することはありません。
適切な材料を使い、適切な施工方法がとられていれば、決して問題となるようなひび割れにはならないと言えます。
8 もとめられること
正しいドライウォール工法を施工するには、ドライウォーラーの熟練技術が必要不可欠です。しかしながらこれだけではありません。
われわれ建設業者や大工など各職方にも求められることがあります。
われわれに求められることは、ドライウォール工法に対する知識と柔軟な対応力、管理力です。
構造躯体の状況はもちろん、石膏ボード張りから目地処理に至る各工程において、使用材料や施工方法の十分な知識が必要です。
又、作業工程が多いことから非常に労力と時間を要します。さらに一般的な建築工程とは根本的に異なるため、柔軟な対応力と的確な工程管理が求められます。
大工や各職方には、一般的な建築工程と異なることや施工方法に多少の違いが生じる場合があります。その為、ドライウォールに対する理解が必要です。
これらのことから、建設業者とドライウォーラー、大工や各職方が協力し助け合うことが非常に重要なのです。
9 願い
ドライウォール工法は、正しい知識を持ち正しい施工をすれば非常に優れた工法で、住宅や店舗などをお考えの方にはぜひとも取り入れていただきたい工法です。
ですが、「正しいもの」があれば「そうでないもの」があるのも実情です。
ドライウォールを軽視し、良識ある判断と確固たる決意を持たずに施工してしまうと、広範囲でのひび割れ・同箇所でのひび割れの誘発など様々な問題を引き起こす要因となり、簡単な補修では済まなくなってしまいます。
これでは、本来あるべき「安心安全そして常に快適で健康的な居住空間」とはかけ離れたものとなってしまうのです。
「正しいドライウォール工法」も「そうでないドライウォール工法」も仕上がってしまえば、プロでも見分けることは困難です。
残念なことにその違いが明確に表れるのは築後半年一年経ってからです。
「正しいドライウォール工法を施工できる職人」・「正しいドライウォール工法を提供できる建設業者」により、今後ドライウォール工法がさらに普及し、そのすばらしさをたくさんの方に感じていただけることを切に願います。